占有移転禁止の仮処分について

不法占拠者に対して物件の明け渡しを求める際には「占有移転禁止の仮処分」が必要になるケースが多々あります。

以下では占有移転禁止の仮処分とはどういった手続きでどのようなケースに必要になるのか、その方法等をご説明します。

 

1.占有移転禁止の仮処分とは

占有移転禁止の仮処分とは、「物件を占有している状態を他人に移してはならない」と裁判所で決定してもらう手続きです。

占有移転禁止の仮処分が必要になるのは、不法占拠者に明け渡しを求めるときです。

不法占拠者に対して「明け渡し請求訴訟」を行った場合、判決の効果が及ぶのは、被告である不法占拠者本人のみです。

しかし明け渡し請求の訴訟には数か月の時間がかかるので、判決が出るまでに不法占拠者が他の人に物件の占有を移してしまう可能性もあります。そうなったら、その第三者には明け渡し請求の判決の効果が及ばず、苦労して判決を得た意味がなくなってしまいます。

そこで事前に「占有移転禁止の仮処分」を行い、占有を不法占拠者本人に固定する必要があるのです。

 

2.占有移転禁止の仮処分が必要なケース

占有移転禁止の仮処分が必要になるのは、以下のようなケースです。

  • 物件を貸した相手と異なる人が出入りしている
  • 個人に貸したのに法人名義の表札や看板が掲げられている
  • 物件の利用状況を聞きたいから電話などをしても賃借人と連絡がとれない

 

3.占有移転禁止の仮処分の方法

占有移転禁止の仮処分を行うときには、以下の手順で進めます。

 

3-1.申立

訴訟提起予定の地方裁判所で「占有移転禁止の仮処分の申立」をします。申立の際には、「被保全権利」と「保全の必要性」を証明しなければなりません。被保全権利とは、占有移転禁止の仮処分によって守られるべき権利、保全の必要性は、保全処分を出さないと権利が守られないおそれが高いことです。

このような法的な理由を申立書に記載し、資料と共に裁判所に提出します。

 

3-2.債権者審尋

申立をすると、裁判所で債権者(申立人)と裁判官との面談が行われて裁判官から質問を受けます。

 

3-3.供託金の納付

仮処分を認めてもらうには供託金が必要です。裁判所から指定された金額を法務局にて供託します。

 

3-4.仮処分の決定

供託金の納付を済ませて裁判所に報告すると、仮処分の決定が下ります。

 

3-5.執行官への保全の申立

仮処分決定が出たら、あらためて裁判所の「執行官」に「保全の申立」をします。その際、予納金を支払う必要があります。

 

3-6.保全執行

執行官によって物件に占有移転禁止命令が出ていることを示す紙が貼り付けられ、保全措置が完了します。

占有移転禁止の仮処分を行っておかないと、物件を第三者に移されて裁判する意味が無くなってしまうおそれがあります。不法占拠者を退去させたいときには弁護士がサポートいたします。お困りの際にはお早めにご相談下さい。

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